下水道事業におけるエネルギー使用量削減策
先に述べましたように、下水道事業が消費するエネルギーは膨大であり、エネルギー消費による温室効果ガス排出量も非常に多いです。したがって、下水道管理者は、その消費エネルギー量を削減し、それにより、維持管理経費や温室効果ガス排出量を削減することを求められています。エネルギー消費量を削減する手法としては、大きく分けて省エネルギーと創エネルギーがあります。詳細については、「資源のみちの実現に向けて報告書 平成19年3月 資源のみち委員会」をご確認下さい。
(1)省エネルギー
下水道事業における省エネルギー対策は、省エネ型設備や機器の導入、下水処理場などの運転管理の工夫により、必要とするエネルギー量を削減するもので、主ポンプのインバータ制御、曝気風量の最適化、超微細気泡装置の導入及び汚泥焼却の最適化などの対策があります。
(2)創エネルギー
下水道事業における創エネルギーは、下水道施設内における未利用エネルギーを利用した発電などによりエネルギーを創出し、買電などによる外部からのエネルギー供給量を削減するものです。下水道施設内における未利用エネルギーとしては、下水熱、下水処理水の放流渠等における落差(位置エネルギー)、下水汚泥のバイオマス資源などが挙げられます。