排水設備等規格適合評価・製品認証制度について
下水道は、生活環境の改善、浸水の防除及び公共用水域の水質保全を主要な役割としておりますが、近年、これに加えて高度処理水の有効利用、汚泥の資源化、下水の熱利用、消化ガスの有効利用及び管きょ内の情報通信網としての活用等、その役割は益々多様化し、下水道普及率は平成23年度末で75.8%に達しました。
しかし、下水道施設が整備されても、下水を公共下水道等に流入させる排水設備が完備されなければ、下水道としての役割が果たせられたとは言えません。排水設備は、公共下水道と一体的に迅速かつ的確に整備されて初めて下水道の目的を達成することができる重要な施設であります。
このような中で、排水設備等製品のうち、ディスポーザ排水処理システムは、平成10年には性能審査・旧建設大臣認定制により普及しました。
その後、本会において、ディスポーザ排水処理システムに関する基本的な考え方や性能基準、また第三者機関が行うシステムの適合評価基準や評価機関の要件などを整理し、平成13年3月に「下水道のためのディスポーザ排水処理システム性能基準(案)」を取りまとめ、平成16年3月には改定版を作成し、下水道管理者の多くはこの基準(案)を運用していました。
しかし、この性能基準(案)の運用だけでは、試験方法、評価方法などが統一化されないなどの課題が問題となりましたので、「ディスポーザ排水処理システム -ディスポーザ部・排水処理部-(JSWAS K-18)」を平成24年11月に制定し、性能、構造、試験方法を標準化いたしました。この規格化にあわせまして、「下水道のためのディスポーザ排水処理システム性能基準(案)」についても、システムの設置及び維持管理に係る基準の見直しを含めて、平成25年3月に改正いたしました。
これを受け、「下水道のためのディスポーザ排水処理システム性能基準(案)」に基づく「ディスポーザ排水処理システム -ディスポーザ部・排水処理部-(JSWAS K-18)」に適合した型式製品が使用できるよう規格適合評価を行い、更に、当該製造製品に対して製品認証を行うことといたしました。
今後は、更にその他排水設備製品についても適用の検討を行う予定です。
なお、排水設備の規格適合評価及び製品認証に関する関係各機関の位置づけ例を示しますと、下図のとおりになります。
下水道のためのディスポーザ排水処理システム性能基準(案)
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